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◇ 渡辺謙の演技に対するマスコミの評価

筆者はこのラストサムライでの渡辺謙の演技には、「これ以上ない程の最高の演技」という印象はない。
勝元役での渡辺謙の演技は「普通の演技」である。筆者の評価と世間・マスコミの彼に対する評価には
どうもかなりの温度差があるように思われる。ココで話題にするマスコミというのは国内に限定である。
海外の評価というのは国内の評価とはまた別物である。海外は何しろ「KEN WATANABE」という俳優を
初めて目にしたわけだから、評価の質が異なって当然である。
このラストサムライでの国内のマスコミの評価のほとんどが「勝元で見せた演技はこれまでの渡辺謙の
演技の中で最高の演技だ!」という見方で評価し、賞賛しているのではないだろうか?
確かに彼の演技は素晴らしいものであり、文句のつけどころなどなかった。しかし、あの演技は筆者から
見ればやはり「普通」レベルなのである。何をもって普通と評価するのか?というと筆者は渡辺謙のもっ
と凄い演技をこれまでに見たことがあったからである。勝元で見せたあの存在感・オーラ・表情の演技…
それ以上の彼の凄い演技を見たことがあるから「普通」レベルという印象になったのである。
だから、ラストサムライにおけるマスコミの評価、賞賛にはかなりの温度差を感じるのである。

もちろん当然ながらマスコミなどの賞賛の声を聞けばまるで自分のことのように嬉しいのであるが、
一歩引いて考えてみると「?」が頭に浮かんでしまうのである。
この映画での彼の演技は普通であり、もっと凄い演技をやってのけた作品もある。しかし、その作品では
これ程までに評価されることはなかった。作品そのものの規模が違うからという要因が確かに大きいのだが、
しかし正直に言葉にすると「手のひらを返したな」という感じがしなくもない。
今回の報道で日本は海外の評価に弱いというのを改めて実感することとなったわけである。
日本人は他国の人に評価されて初めて自国の良さに気づく…これはラストサムライを見た日本人の反応
と言えると思うが、渡辺謙という俳優に対する評価もそういうところがある。日本の俳優が他国の人間に
評価されて初めて自国の俳優の素晴らしさに気づく…といったところだろうか。

と、少々皮肉な見方で書いてきたが、何にしろ渡辺謙という俳優の素晴らしさを多くの人が認識する
きっかけになったので、筆者としては結局のところ大満足しているのである。


 

 

 

 

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